ーThe Babiesー80’s メロディアス・ロック AOR ムーブメントの礎を築いた秀作!

概要
70年代後半を中心に活躍したブリティッシュ・ロック・バンド。
後年、ソロで大成したシンガー、John WaiteJourneyへの参加で脚光を浴びるJonathan Cainといったアーティストを輩出したことでも知られる。

The Babiesとは

1975年、Mike Corby (key)John WaiteTony Brock (ds,vo) 等を中心にロンドンで結成。翌年、英Chrysalis Recordsと契約。
1977年、セルフ・タイトル作でデビューを果たす。同年発表の2nd 『Broken Heart』からシングル「Isn't It Time」が米13位を記録、それに伴いアルバムも米34位と好成績を残す。そのキャッチーなポップ色やブリティッシュ・ハード等を交えたサウンドは、本国より、アメリカやオーストラリア等で評価されている。

1978年、バンドの核を担ったMike Corbyが脱退、彼に代わってJonathan Cain参加のアルバム『Union Jacks』(1980)の洗練されたサウンドは、後のBAD ENGLISHをも彷彿とさせ、興味深かった。ヒットメーカー、Keith Olsenをプロデューサーに迎えた5th作 『On the Edge(1980)もメロディアス・ロックの名盤だったが、Jonathan CainJourneyに参加するとバンドは自然消滅のする形でフェイド・アウトする。

キャリアを通じて大成功を収めることはできなかった。しかし、解散後に拠点をアメリカに移したJohn Waiteはソロで「Missing You」を米チャートのナンバー1に送り込み、Jonathan CainJourneyで確たるステイタスを確立させた意味では、The Babiesの果たした役割は大きい。

おすすめアルバム

The Babies

彼らが残したアルバムは、各作品いずれも微妙にスタイルが異なり、かつ良さがあるので選択に悩むが、今回は敢えて、『The Babies』をセレクトした。
1977年発表のデビュー作だ。ロスを拠点に活動したBrian ChristianとAlice Cooper、Aerosmith、Kiss等のアメリカン・ハードの名手Bob Ezrinをプロデューサーに起用。楽曲は基本、バンド自身がソングライトを手掛けている。

Bad Companyを彷彿とさせるハード・ロックからキャッチーなハード・ポップ、バラード等を交えた多様性が際立つ1作。それはある意味、デビュー作故の方向性が定まらない、曖昧さもあるのだが、自分的には、そのぎこちなさ、試行錯誤っぽい内容に惹かれる。チャート的には米133位と微妙な成績だったが、後のメロディアス・ハード/ロックの原点的な位置付けとしては意義ある1作。

Youtubeの曲の説明

「If You've God The Time」

John Waite作のキャッチーなナンバー。シングル・カットもされ、米88位まで上昇した。

The Babys - If You've Got The Time (Official Music Video)

「Looking For Love」

Bad Companyをほんのり彷彿とさせる骨太なハード・ロック・ナンバー。アルバムのオープニング・トラックとしてもお馴染みだ。

The Babys ーLooking For Love

I Love How You Love Me

アルバム中、唯一のカヴァー。60sのガールズ・コーラス・トリオ、The Paris Sistersがオリジナル。彼ら独自のアレンジで淡いバラードに仕上げられている。

The Babys I Love How You Love Me HD 640x480 XVID

Laura

こちらは彼らオリジナルのバラード。AORタッチの心地良い1曲だ。

The Babys - Looking For Love - 1977

Read My Star

やはりBad Company的なハード・チューン。ブリティッシュ・ハードのルーツを窺わせるナンバーだ。

The Babys - Looking For Love - 1977

個人の感想

The Babiesは、海外でそれなりの実績を残すも、こと日本市場では過小評価に泣いた。
整ったルックスとバンド名からやはりアイドル・バンド的に売り出されたのは明らかに失敗だった。それは日本盤の帯キャッチにも明確に表れているだろう。

Cheap TrickやJapan等々の台頭に埋没したのはあまりにも不運だったと個人的には思う。もちろん、John WaiteやJonathan Cainの大出世、さらにその2人に加えNeal Schon(Journey)が集ったBAD ENGLISHの成功で後年再評価される機会も増えたのは歓迎すべきことだが。ただ、個人的には未だ過小評価との思いは強い。願わくば、日本でもオリジナル・フォーマットによるCDのリイシューを望みたい。
ちょっと不運、不本意だったなぁThe Babies。